2010年9月24日金曜日

米上院、中小銀行へのFRB監督権限維持認める修正案を承認

 [ワシントン 12日 ロイター] 米上院は12日、当初の計画を翻し、中小金融機関に対する米連邦準備理事会(FRB)の監督権限維持を認める金融改革法案の修正案を承認した。
 賛成は90票、反対は9票だった。
 上院銀行委員会のドッド委員長(民主党、コネチカット州)がまとめた当初の法案では、資産500億ドル超の大手銀行持ち株会社は、FRBが引き続き監督するが、資産500億ドル未満の州法銀行については権限を失うとしていた。今回の承認で同提案は破棄される。
 上院はまた、サブプライムモーゲージ(信用度の低い借り手向け住宅ローン)市場の崩壊につながった2つの融資慣行である住宅ローンのキックバックと審査基準の緩い「ライアー(うそつき)ローン」に終止符を打つ修正案を賛成63票、反対36票で可決した。
 修正案は、住宅ローンの貸し手が、より高額なローンに顧客を誘導した仲介業者にインセンティブを提供することを禁止する。また、貸し手に対し、借り手の所得が住宅ローンの返済に十分であることを証明するよう義務付ける。
 さらに上院は、モルガン?スタンレー<MS.N>がモーゲージ関連のデリバティブ商品で投資家を欺いたかどうかをめぐる米連邦当局が調査に着手したと報道されるなか、住宅ローン関連商品を組成して流通市場で売却する貸し手に、その商品の少なくとも5%のリスクを保持することを義務付ける法案の維持を承認した。
 また、デリバティブ市場の取り締まりの緩和につながった可能性のある法案を否決した。

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