BlueGeneとは、IBM社製のスーパーコンピュータおよびその開発プロジェクト。世界のスーパーコンピュータの性能順位を調査?発表している「TOP500 Supercomputer Sites」によると、2005年11月の調査では米ローレンス?リバモア国立研究所の「BlueGene/L」が280TFLOPS(テラフロップス:毎秒280兆回の演算を実行可能)の演算速度で首位に立っている。 BlueGeneプロジェクトは、2002年6月のTOP500調査でNECの「地球シミュレータ」(35.86TFLOPS)が2位以下を5倍以上引き離して首位となったことを受けて、首位奪還を目指した米エネルギー省(DoE:US Department of Energy)がIBM社に発注して開発が開始されたプロジェクト。2004年11月には32,768プロセッサシステムで70.72TLOPSを記録して地球シミュレータを抜いて世界トップとなり、その後も設計上の最高性能である360TFLPSを目指して能力増強が続けられている。 BlueGene/Lは700MHzで動作するPowerPC 440を大量に集積させた密結合のクラスタシステムで、最大で131,072個のプロセッサを利用することができる。最小の構成単位はPowerPC 440のデュアルコアプロセッサ2つとメモリが実装されたカード(4プロセッサシステム)で、これを16枚接続したボードを1つの筐体に32枚まで実装することができる。1つの筐体に2,048個のプロセッサ(コア)が実装され、これを組み合わせてシステム展開するが、筐体の大きさは1立方メートルほどしかなく、スーパーコンピュータにありがちな専用の建物やフロアを用意しなくても設置できる。また、性能あたりの消費電力も既存のスーパーコンピュータより大幅に少ないため、大規模システムでは悩みの種となる電源や排熱などのシステムも簡素で済む。 ちなみに、“blue gene”(青い遺伝子)という名称は、スーパーコンピュータを利用して人間のタンパク質の折り畳みをモデル化する研究にちなんでいる。 IBM社のBlueGeneソリューションは「eServer Blue Gene Solution」と呼ばれ、BlueGene/Lのほかにも現在世界第2位でIBM Thomas J. Watson研究センターの「Watson BlueGene」、9位でオランダのフローニンゲン大学の「Stella」、12位で日本の産業技術総合研究所(産総研)の生命情報科学研究センターにある「Blue Protein」など、世界各地で利用されている。
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