米THQは9月17日、千葉?幕張のホテルグリーンタワー幕張で自社タイトルのデモンストレーションを行なった。今回見ることができたのは北米で2011年5月発売予定のPS3/Xbox 360/PC「RED Faction: Armagedon」、同じく北米で2011年5月発売予定のPS3/Xbox 360「RED Faction」そして、発売日未定のPS3/Xbox 360/PC「Warhammer 40k: Space Marine」の3タイトルだ。
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PS3/Xbox 360/PC「RED Faction: Armagedon」は「Red Faction: Guerrilla」の続編だ。前作は圧政にあえぐ火星を救うための戦いだったが、今作では「エイリアンとの戦い」という思い切った方向転換を行なっている。「Warhammer 40k: Space Marine」はTRPG「Warhammer 4000」の世界観を活かした爽快なTPSでこちらも注目である。
■ 前作から50年、物理エンジンを駆使したエイリアンとの戦い「RED Faction: Armagedon」
「RED Faction: Armagedon」のプレゼンテーションは開発スタジオのvolition studio Marketing ManagerのEric Barker氏が行なった。「RED Faction: Armagedon」では、前作から50年後の未来を描く。前作で火星は圧政をしいていた勢力から革命を果たしていたが、徐々に気候が変動し、地表での生活が困難になってしまう。人類は火星の地下へと生活を移すが、そこには火星原住と思われるエイリアンがいた。
主人公は前作の孫に当たる人物。彼はこのエイリアン出現に関して鍵を握る人物で、エイリアンの出現は彼のせいだ、と他の住人に見られているという。彼は責任を感じ、エイリアンに立ち向かっていく。エイリアンは昆虫とは虫類を掛け合わせたような不気味なクリーチャーで、人類の建物を浸食して融合するような能力も持っている。彼らを殲滅するための戦いが始まるのだ。
前作は自由にフィールドを移動し、ミッションをクリアしたり、テロ活動を行なっていくというサンドボックスタイプの作品だったが、今作はTPS要素を強くしている。サンドボックス的なフィールドもあるが、決められたステージを敵と戦いながら進んでいくのがメインとなるという。
「Red Faction: Guerrilla」からの流れを強く感じさせるのは、建物の破壊だ。フィールドのほとんどの建物は破壊することでバラバラになり、独自の物理エンジンによってバランスを崩したり、リアルな倒壊を見せる。ビルなどの巨大な建物もプレーヤーのアクションで破壊できるという要素は、今作でもしっかりと受け継がれている。
「RED Faction: Armagedon」ではさらに物理エンジンを積極的に活用。「マグネットガン」は最初に撃ったものと、次に撃ったものを吸い付ける。エイリアンを撃ち、壁を撃つとエイリアンは空中を吹っ飛び壁にたたきつけられる。崩れそうな壁を撃ち、エイリアンを撃つと壁の破片がエイリアンを押しつぶす。マグネットガンはホールドすることで相手をつかみ、そのまま放り投げることも可能だ。
「重力爆弾」は周囲のものをブラックホールで吸い込む。建物の一角を削り取るように消滅させることもできるし、エイリアンの集団に投げつけ、一団を吸い寄せ消滅させることも可能だ。主人公は腕に「ナノフォージ」というアイテムを付けており、これを使うことでエネルギーを周囲に張り巡らせ、複数のエイリアンを縛り付けることが可能だ。ここに重力爆弾を投げ込めばまとめて倒せる。
ナノフォージはもうひとつ驚きの機能がある。ナノフォージの力で、破壊したものを再構成できるのだ。建物の壁を壊し穴から中に入り込み、壁を再生させて追っ手から逃げたり、敵との銃撃戦の際、壁を作って防いだり、破片を大きな部品になおし、マグネットガンで敵をぶつけるといったことができる。物理エンジンを活用した自由度のある戦いが可能になっているのだ。
デモプレイではさらにパワードスーツに乗り込み、圧倒的な力でエイリアンを蹴散らすことができた。サンドボックスタイプの前作とはひと味違うが、目にする様々なものが破壊できる独特のゲームエンジンと、そこから生まれるゲーム性によりフォーカスした作品だと感じた。
■ 前作の車両に乗って戦えるカジュアルな対戦アクション「Red Faction :Battlegrounds」
続けてvolition studio Marketing ManagerのEric Barker氏が紹介したのが、「Red Faction :Battlegrounds」だ。Xbox LIVEとPSNで配信されるカジュアルな乗り物を使ったシューティングアクションゲームで、最大4人でプレイできる。
今回見せてくれたのは、中央に巨大な柱があるステージでの2人対戦。プレーヤーは「Red Faction: Guerrilla」で登場した車に乗り込み、弾をばらまきながら敵を攻撃する。ステージには一定時間でアイテムが出現し、これらを使うことで有利に戦える。車両は加速がいいものから、武器の強さなど様々な利点と弱点があり、プレイスタイルに合わせて選択する。パワードスーツなどもラインナップに加えられている。
ゲームルールはシンプルなバトルロイヤルから、2対2のチーム対戦、キャプチャー座フラッグなど基本的な対戦メニューが用意されているほか、レースも用意されている。対戦のみでなく、シングルプレイもプレイ可能だ。プレイすることで「RED Faction: Armagedon」でのコンテンツがアンロックされる要素も。「RED Faction」の世界を広げる作品となりそうだ。
■ ロケットを背負って飛ぶオークをチェーンソーソードで切り刻む「Warhammer 40k: Space Marine」
「Warhammer 40k: Space Marine」はSFとファンタジーの混じり合った、「Warhammer 4000」の世界観を活かしたTPSだ。プレゼンテーションは開発スタジオrelic entertainmentで本作のプロデューサーを務めるAndy Lang氏が行なった。
本作の原作となる「Warhammer 40000」はオークと人間やエルフ、ドワーフが戦う、フィギュアを使ったシミュレーションゲーム「Warhammer」のスピンオフ作品で、「Warhammer」の遙か未来の世界を描く。オークと人間達の対立構造はそのままに、ミサイルやレーザーガンなど未来兵器が飛び交う奇妙な世界観が最大の特徴だ。
「Warhammer 40k: Space Marine」はその名の通り、パワードアーマーを着た宇宙海兵隊員がオーク相手に大暴れする。オークの基本的な姿は腰布や、粗末な皮鎧というファンタジー世界の住人そのままだが、マシンガンで武装していたり、ちぐはぐな雰囲気が楽しい。建物もSF的な要塞なはずなのに、鉄骨や部品を乱雑に積み上げたバリケードがあったり、物見櫓があったり、ファンタジー世界とSF世界のパッチワーク的な世界観を築き上げている。
プレゼンテーションは派手な空中戦から始まる。筋肉質の体をコンバットアーマーに身を包んだ主人公は、ずんぐりとした輸送機に乗り、備え付けられた機銃で敵を攻撃する。敵のオークは巨大なミサイルを背負って空を飛んできて、プレーヤーを攻撃する。ミサイルだけに撃つとすぐオークもろとも大爆発を起こす。
オーク達は空に浮かぶ船のような乗り物でプレーヤーの飛行機を追跡してくる。プレーヤーは銃座から離れ、手に持っているマシンガンで敵を撃つ。苦戦していると、船に何匹ものオークがとりつき、銃撃戦を繰り広げている撃ちに飛行機は墜落、間一髪飛行機から飛び降り、着地した勢いのままオークの砦へと突き進んでいく。アクションからムービーシーンがシームレスにつながる。Lang氏は映画的演出を意識しているという。
プレーヤーキャラクターは2種類の遠距離武器と、1種類の接近用の武器を持ち歩ける。サブマシンガンでオークを撃ち、近づかれたときは、刃がチェーンソーになっている巨大な両手剣を振り回す。オークはとにかく物量作戦で主人公を押しつぶそうとするが、主人公はばったばったとオークを倒し、奥へと進んでいく。
Lang氏は本作において気を付けたのは「カバーアクションを入れないこと」だという。Space Marineは一騎当千の強者であり、オークが1,000匹束になってかかってもかなわない。「そんな英雄が隠れるというのは考えられないし、大体柱に隠れようとも、そのでかくてごついからだがはみ出してしまう。ゲームのリズムも悪くなる。本作では常に正面から敵を突き崩していくような戦い方をして欲しい」とLang氏は語った。
面白く感じたのは、オーク達も隠れないことだ。死ぬことを全く恐れず、マシンガンを持つ主人公に、棍棒や斧など粗末な武器で突っ込んでくる。ただ突っ込んでくる敵だけではなく、金属の盾を持ったオークや、マシンガンなどの機銃を持ったオーク、体の大きなオークなど様々な種類がいる。オークに操られた巨人なども出てくるという。本作はひょっとしたらオークの方が主役なのではないかと思えるほどに、「オークへの愛」にあふれている。世界観に対する開発者のリスペクトを楽しみたい作品だ。
「Warhammer 40k: Space Marine」では、マルチプレイやCo-opモードなど多彩なモードを搭載予定だが、現在はまだ細かい仕様は公開できないということで、今後の情報公開を待ちたいところだ。
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【GAME Watch,勝田哲也】
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